~老年病とは~

こんにちは。
新クリニックの建設も順調に進んでいますが、最近は30度を超える暑さが続いており、水分補給がとても大切な時期になってきました。
特にご高齢の方は、暑さによる脱水症状や熱中症に気づきにくいことがあります。のどが渇いたと感じる前から、こまめにお水やお茶を飲むように心がけてくださいね。

さて、先週末には「第111回 日本老年病学会総会」に参加してきました。
実は、私の専門の一つに老年病学もあります。

ところで、皆さんは「老年病」とは何かご存じでしょうか?

老年病とは、年齢を重ねることで起こりやすくなる病気や体の変化のことをいいます。

たとえば、

  • 最近もの忘れが増えてきて、何もやる気が出ない

  • 病院では「異常なし」と言われたけれど、食欲がなく、体重が減ってきた

  • 疲れやすく、すぐに横になりたくなる

  • 歩くのが遅くなったり、つまずきやすくなった

  • 血圧やコレステロール、血糖が高めで、薬の数がどんどん増えてきた

こうした変化が、老年病に関連するサインです。

年をとること自体は自然なことですが、体のあちこちが少しずつ変化して、以前と同じように生活することが難しくなることがあります。

そこで大切になってくるのが
「転ばないようにする」
「薬を安全に使う」
「心も元気でいられるようにする」
といった、日々の暮らし全体を見守るという視点です。

最近では、「フレイル」という考え方にも注目が集まっています。
これは、年齢とともに心や体が少しずつ弱ってきた状態のことで、放っておくと要介護につながる可能性がありますが、早めに気づいて対策すれば、元の元気な状態に戻すこともできるのです。

「最近、外に出るのが面倒になった」
「なんだか疲れやすくなった」
そんな小さなサインが、フレイルの始まりかもしれません。

でも、心配しすぎなくても大丈夫です。
食事や運動、誰かとの会話など、ちょっとしたことを意識するだけで、心も体もいきいきとしてきます。

次回は、「元気を保つためのコツ」をご紹介しますので、どうぞお楽しみに。

 

 

医療法人英知会「原田内科胃腸科医院」
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