前回のコラムでは、遺伝子学的検査によって「体質」が明らかになること、そしてその活用が広がりつつある現状についてご紹介しました。今回は、その具体的な可能性についてお話しします。
たとえば、「がんになりやすい」と聞くと不安に感じる方も多いかもしれません。しかしそのリスクが分かれば、まめな定期検診によって早期発見・早期治療に結びつけることができます。早期に治療できれば完治できます。また、「糖尿病やコレステロールが高くなりやすい体質」と分かれば、若いうちから食事や生活習慣に気を配るなど、予防にも役立ちます。
現在、遺伝子検査は一部の病気に限って保険が適用されていますが、実際には問診や診察、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)からも、その人の体質を読み取るヒントを得ることが可能です。ほんの小さな変化や違和感を見逃さないことが、個別化医療の第一歩となります。
ちなみに、前回のコラムで私が載せた学会看板の写真をご覧になった方、私が手にしていた物に気づかれましたか?
実は「広島限定のちいかわグッズ」でした。よく見ると、もみじ饅頭にはすでにかじった跡が…(笑)
リニューアル後の医院では、おひとりおひとり方の些細な特徴からも「体質」をふまえた診療をより一層進めていきたいと考えています。病気の予防や進行の抑制を通じて、皆さまの健康づくりに貢献できるよう、スタッフ一同努力してまいります。
次回は、”具体的に”どのような診察や検査で「体質」を見極めているのか、実例を交えながらご紹介したいと思います。どうぞお楽しみに。
医療法人英知会「原田内科胃腸科医院」
〒753-0021 山口県山口市桜畠2丁目6-8
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